BUYMAの年末商戦で勝者になるために今すべき事
過去最高売上、最高利益を上げるチャンスがこれからやってくる年末商戦です。
「年末商戦の準備」とは、この時期により多くの売上を得るための商品リサーチと出品強化と考えるショッパーさんが多いと思います。
確かに出品を今のうちに準備しておくことは重要なことです。
過去に8回、バイマの冬を経験した私の「年末商戦の準備」は違っています。
「年末商戦」は売上があがるシーズンという単純なものではなく、本物のショッパーであるかどうか、その実力を”お客様に試される”重要な時期と位置付けているからです。
●お客様の特別なお買い物にご満足をお届けするための下地を準備すること
●トラブルを予測し、先手を打って対応し、キャンセル率やトラブル件数を削減すること。
これらの考え方に派生する準備の差が、これからお話しをする年末商戦に対する多くのショッパーと私の違いを生んでいます。
今年2020年は特に準備が運命の分かれ道になるといっても大げさではない年末商戦になると予感しています。今回の記事を参考に是非取り掛かってください。
BUYMAの年末商戦に勝つために知っておくべきこと
出品”だけ”にフォーカスしていると痛い目にあう理由
年末は一年で一番大きな売上を作るチャンスの時です。
このためほとんどのショッパーは、売上UPのための出品強化にフォーカスしています。
しかし、年末は外的要因として配送トラブル、内的要因として資金繰りショートなど、様々な問題が起こることによって利益を逃してしまうことが多々あります。
売りたくても売れない可能性
この時期の特徴に配送遅延の懸念があります。
配送に起因するクレームが増え、顧客対応コストが嵩みます。
また、売上の急増に伴い、クレジットカード枠が足りなくなったり、海外買い付けパートナーへ送金する資金が足りなくなることも珍しくありません。
そうなってしまうと、受注しても買い付けができない、受注が怖い、という状況に陥ってしまうショッパーさんもでてきます。
起こりうるトラブルの対策を事前準備する
事前に対策ができていれば、ストレスがゼロにはならないものの、1つ1つのトラブルへ冷静に対処ができるようになります。
なによりも売上のチャンスを逃さない状況が準備できていれば、過去最高益の達成も可能になります。
出品以上に大切な準備に目を向けていくことが結果として年末の戦い方の差に繋がっていきます。
今年の冬はいつもと違う過酷な冬の予感
冒頭でお伝えしたように、私の「年末商戦の準備」は大きく2つに分けられます。
①お客様の特別のお買い物にご満足をお届けするための下地を準備すること。
②トラブルを予測し、先手を打って対応し、キャンセル率やトラブル件数を削減すること。
出品強化でもリサーチでもなく、プロのショッパーとしてお客様に普段通りお買い物を安心して楽しんでいただくための準備をすることです。
ただ今年はいつも通りの準備をしただけでは、不十分と考えています。
2020年の冬を侮ってはいけない大切な理由
2020年はコロナの影響を受け続ける稀有な年です。秋以降、コロナの第2波が来るとも言われています。
実際に9月下旬の現在、フランス、UKなどはコロナ感染の拡大懸念から部分的な経済活動の自粛が再度始まっています。
3~5月の頃の状況を思い出してみてください。
●ショップが営業停止で商品の買付ができない
●国際輸送の規制で発送ができない
●お客様にいつまで経っても商品が届かない
一番の書き入れ時である冬に、どう対応すべきか。春の経験を活かして今からできることは何なのか。今考えるべき一番重要なポイントです。
バイマ事務局の告知から読み解く重要な準備とは?
アカウント停止の危険もあるバイマからの重要な告知
9月に突如バイマ事務局が告知した「配送遅延時の購入者様対応ガイドライン」はすでにご存知だと思います。まだの方は今すぐ確認をしてください。
出典: BUYMA Enigmo公式サイト
今すぐできる3つの対応策
ショッパーを8年間していますが、このような告知が出たのは初めてです。それほどバイマ事務局も2020年の冬を危惧しているという証拠です。
①ショッパーからのメッセージに、配送遅延状況の案内を追加
②「お取引について」で説明
③各テンプレートに配送遅延の注意喚起を追記
冬本番になってお客様にご迷惑をお掛けしないよう、今すぐできる対策は行っておくことをお勧めします。
年末に頻発する配送遅延問題
冬の配送遅延は恒例行事
冬の時期の配送遅延というのは実は珍しものではありません。むしろ毎年起こる恒例行事のようなものです。
●悪天候による空港閉鎖 ●ストライキ ●クリスマスギフトによって起こる物流量の過多による配送遅延
ここで毎年のことだから慣れている、と安心してはいけません。
むしろ普通の冬だった昨年でも遅延が発生していることに注目してください。
今年はコロナ禍です。いつもの年に輪をかけて遅延が発生する確率が高くなると認識して対応をする必要があります。
配送遅延によって起こる問題
クリスマスまでに商品到着を希望されるお客様が多くなる時期です。
配送遅延によって商品が届かないことで不安になりクレームがエスカレートするケースは珍しいことではありません。この遅延が原因であなたのアカウントに悪い評価がつく場合もあります。
他にも、年末商戦時は配送遅延がかなりの確率で起こる時期のため、顧客対応にかかる時間と手間、それによるストレスが溜まり、負荷が増していく傾向が強くなります。
配送遅延への対応は万全ですか?
配送は私達ショッパーがコントロールできるものではありません。
だからと言って何を手を打たず、結果としてお客様にご迷惑をお掛けすることはプロの仕事ではありません。今できる対応の準備を行う必要があります。
①配送方法のオプションをリサーチする
②買付国の配送事情にアンテナを張る
③ギフト対応の受付期限の設定
これらを事前に考えて準備をするだけでも、冬商戦本番にパニックにならずお客様に安心感を与える対応ができるようになります。
この安心感こそ、冬商戦では価格よりも重要な価値を持っています。
今年の年末商戦で一番心配なのは「お金」
配送遅延で予想される最悪のシナリオ
配送遅延が起こった時、ショッパーにとって一番怖いのは何でしょうか?
例年であれば、お客様からのクレーム対応を迷いなく選びました。
繰り返しますが今年はコロナ禍です。
一番怖いのは、バイマ事務局からの告知によりルール化された「決済保留」です。
<決済保留とは> 発送された商品に関し、取引を完了することができない理由(商品が届かない、問題があるなど)がある場合には、お客様が一次的に決済を保留することです。 <決済保留期間> 最大で発送通知から2ヶ月までです。(※d払いを除く) ※購入者が当該取引についてあんしん補償制度を申請済みの場合、補償制度の審査が完了するまで保留期間は延長されます。
決済保留申請はお客様を保護するという観点からも意味がある措置です。
ただし今年はバイマの新規定により、私達ショッパーが自ら決済保留申請をお客様に案内する必要があります。これにより、配達遅延による決済保留の確率が例年以上に増えると予想します。
資金不足に陥る危険性
バイマの新ルールにより複数のお客様から決済保留申請がされた場合、何が起こるでしょうか?
買付けから実際の入金までの流れを見てみましょう。
決済保留時の入金までの流れ
11/10 お客様からのご注文
⇩
11/12 商品買付け(※ショッパーの先払いにて購入)
⇩
11/17 海外から商品発送 (追跡つき通常便を想定)
⇩
12/16 お客様から決済保留申請
⇩
(発送通知から)最大で2ケ月まで決済保留が可能
⇩
1/17 取引自動完了
⇩
1/21 入金リスト反映後、バイマ事務局に振込依頼可能
⇩
1/27 成約代金の振込
最悪のシナリオを想定していますが、このケースですと買付をした商品代金が入金されるまでに2ケ月以上かかることが予想されます。
決済保留が複数発生した場合、たまたまその決済保留が高額バッグやアウターである可能性もあります。
その時、あなたの資金繰りは大丈夫ですか?
売上ダウンを回避するために今できるお金の準備
先ほどのシナリオは個人的にも起こってほしくない最悪の事態を想定しています。
万一直面した場合、売上に大きな影響を与える可能性があります。
受注が入っても商品が買えない可能性
冬商戦の時期は、嬉しいことに毎日のように受注が入ってくることが多くなります。
という事は、買付をするためにクレジットカード枠、海外の買付パートナーさんと提携をしている場合、商品代金の送金が滞りなくできるある程度の資金が必要になります。
通常時であれば、取引完了までの日数が短くバイマからの入金を買付に回すことで資金が回流していました。
コロナ禍の今年の冬は、先ほどのシュミレーションのように配送遅延のため入金までの日数が長くなる可能性があります。
つまり入金と買付費用のバランスが崩れる危険性をもっている冬と言えます。
以前ご紹介した、~【BUYMA収支管理】稼いだ利益をしっかり残す簡単な仕組み ~、を読んで実践してくださっている方は、プールした資金をいまこそ買付の強い武器として使う絶好の機会です。
クレカがあるだけでは準備が不充分な理由
冬の時期は受注数が増えると同時に買付の商品単価も上がる傾向があります。
①買付に使える専用カードの枚数
②カード限度額の枠は充分ですか?
③買付パートナーへの送金用キャッシュの予備はありますか?
今の時点で見直しをしておくことで、冬商戦の本番が来た時に慌てることなく買付けを進めていくことができるようになります。
Aiの視点
準備、とにかく今すぐ準備!
「年末商戦の準備」とタイトルを見て、あなたの予想をいい意味で裏切る内容であったのではないでしょうか。
1年で一番盛り上がりる冬は売上が上がるだけではなく、それに比例してお問合せの数や予期しないトラブルも多くなる可能性を含んでいます。
今回お話しをした準備を冬本番の前に行っておくことで、お客様対応や業務をスムーズに行っていくことができるようになります。
配送方法、買付パートナーさんのスケジュール、買付国のコロナ事情、など今すぐ確認をしてアクションを起こしてください。
何を出品するかよりも、大切な準備
何を売るべきか?何を出品すべきか?を考えることは勿論大切なことです。
ただ本当に大切なことは売上を取りこぼさず拾い上げるための準備です。
買付資金を今一度チェックしてみてください。
クレカ枠や資金の状態によっては出品内容を変える必要があるかもしれません。売れるカテゴリーだからというリサーチ基準のみで判断して出品を決定していくと、「資金不足」という思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性もあります。
受注が入り、どんどん売りたくても売れない状況にならないよう、想定できる買付資金の問題に先手を打っておく必要があります。
春に経験したコロナを思い出して、今できるとこからすぐに足固めを始めていきましょう。この準備が結果的に、2020年の年末商戦の勝者になる道に繋がっていきます。